脳波計のデジタルフィルタを実装し、FPGA・CPLD・CPUを1チップに統合した医療機器開発
脳波計のデジタルフィルタ中継装置
既存システムのFPGA/CPLD/CPUの統合ワンチップ化実現
脳波計からのデータを演算する各種デジタルフィルタを開発実装
技術キーワード:NiosⅡ、Avalon-MM、IIRフィルタ、FIRフィルタ、デジタルLPF、デジタルHPF
ご相談の背景・課題
今回のご相談は、医療機器である脳波計のデジタルフィルタ中継装置の開発でした。脳波計から出てくる信号は非常に微弱で、商用電源由来のノイズや筋電・体動など多くの雑音が混入します。これらを除去して、本来の脳波信号を取り出すためにデジタルフィルタ処理が必要不可欠です。
加えてお客様には、既存システムのFPGA・CPLD・CPUを統合してワンチップ化したい というご要望もありました。3つの別チップで実装されていた機能を1つにまとめれば、部品点数・基板面積・調達リスク・消費電力すべてが改善します。一方で、3チップ分の機能を1チップに集約するには、それぞれの機能を新しいアーキテクチャで動く形に作り変える必要があります。
医療機器という性質上、動作の信頼性・データの正確性は妥協できません。脳波信号のフィルタ処理は誤動作が許されず、統合化前と後で同等以上の動作を担保する必要がありました。
アポロ技研の対応・設計の工夫
統合先デバイスとして、FPGA上で動作するソフトコアプロセッサNiosⅡを採用しました。NiosⅡはAltera社のFPGA内に実装できるCPUで、FPGAロジックと同じチップ上で動作するため、既存システムのCPU機能・CPLD機能・FPGA機能を1チップに統合する構成に適しています。
NiosⅡと周辺ロジックを接続するインターフェースにはAvalon-MMを採用し、システム内部のデータバスを統一しました。これにより、CPU処理とFPGAロジック処理がスムーズに連携できる構成にまとめています。
肝心のデジタルフィルタは、IIRフィルタ、FIRフィルタ、デジタルLPF(ローパスフィルタ)、デジタルHPF(ハイパスフィルタ)を用途に応じて使い分けて実装しました。IIRフィルタは少ない演算量で高い減衰特性を得やすく、FIRフィルタは位相特性が直線的で安定した処理が可能です。脳波計の信号特性とノイズ環境に合わせて適切なフィルタを組み合わせ、必要な帯域だけを残す構成にしています。
成果
既存システムのFPGA・CPLD・CPUを1チップに統合し、脳波計からのデータを各種デジタルフィルタで処理する装置を実現しました。ワンチップ化によるハードウェアコスト・実装面積・調達リスクの削減と、医療機器に求められる動作の信頼性を両立しています。
「医療機器・計測機器のデジタルフィルタ処理を開発したい」「複数チップで実装している装置をSoC/FPGAで統合したい」といったご相談は、医療系の開発実績とFPGA・SoC統合化の技術を持つアポロ技研の得意領域です。まずは構想段階からご相談ください。









