お客様と通信仕様から構築した、ツリー型ネットワーク向け中継・情報挿入基板の開発
ツリー型通信中継基板
新規モデル開発
FPGA設計、基板評価
お客様の考える通信仕様概要を実現提案
お客様と連携し通信ルールを構築
特徴:ツリー型接続NW構成の子局基板上で
配下局の情報を中継しながら、自局情報を挿入する通信機能を搭載。
通信情報はセンサADCデータ等。
技術キーワード:高速UART通信/UFM/WISHBONE
※UFMメモリーはユーザフォーカスメモリー(UFM)のこと
※WISHBONEはIPコア間の共通のI/Fとして開発された規格のこと
ご相談の背景・課題
今回のご相談は、ツリー型に接続されたネットワーク構成で動作する子局基板の新規開発でした。各子局はセンサ等のADCデータを持ち、上位局へ向けて情報を流す必要があります。しかも、ただ自局のデータを流すだけでなく、配下にぶら下がる別の子局からの情報を中継しながら、そこに自局の情報も挿入するという独特の通信機能が求められました。
この案件の特徴は、お客様側で「こういう通信をしたい」という概要はあるものの、具体的な通信ルールやプロトコルが固まりきっていなかったことです。既製のプロトコルを使うのではなく、お客様のシステム構成に合わせて通信仕様そのものを設計から決める必要がありました。
技術的には、中継しながら情報を挿入するという処理を、通信のタイミングを乱さず、配下局の情報も取りこぼさずに行う設計が難所でした。シリアル通信の流れの中で、自局データを正しい位置に挿入し、全体として整合の取れたデータストリームに仕上げる必要があります。
アポロ技研の対応・設計の工夫
まず、お客様が考える通信仕様の概要を踏まえ、アポロ技研から具体的な通信ルール・プロトコルの実現提案を行いました。お客様と一緒に通信ルールを構築していく形で進めることで、お客様のシステム要求と、技術的に成立する仕様を両立させています。
通信機能の実装には高速UART通信を採用し、中継と挿入を実現するロジックをFPGA上で設計しました。FPGAの並列処理性を活かし、配下からの受信処理と自局データの挿入処理を同時並行で動かす設計とすることで、タイミングの整合と高速な中継を両立しています。
また、FPGA内部の各IPコアを連携させるために 共通インターフェース規格であるWISHBONEを採用し、モジュール間の整合性を保ちながら設計を進めました。パラメータ等の保存にはUFM(User Flash Memory)を活用し、外部メモリを増やさず、FPGA内部だけで完結できる構成としています。
成果
ツリー型接続のNW構成に対応した、中継機能・自局情報挿入機能を備えた子局基板の新規モデル開発を実現しました。お客様と協働で通信ルールから構築したことで、お客様のシステム要求に最適化された通信基板に仕上げることができています。
「既製のプロトコルでは要件を満たせない、独自の通信仕様で基板を作りたい」「お客様側で通信ルールを固める段階から一緒に考えてほしい」—— こうしたご相談はアポロ技研の得意領域です。通信仕様の設計から、FPGAでの実装、基板評価まで一貫して対応します。






