プリント基板設計・シミュレーション

TOP > アポロレポート > 事例紹介 > 名刺サイズ以下に収めた、WiFi内蔵の 工業用レーザーセンサー基板
事例紹介
2026/06/18

名刺サイズ以下に収めた、WiFi内蔵の 工業用レーザーセンサー基板

アポロレポート
  • 新規モデル開発

  • 回路設計、AW基板、製造、機能評価

  • 要求仕様に従い工業グレードIC選定から設計対応

分野 産業機器
製品 工業用製品

特徴

・WiFiモジュール内蔵タイプCPUによる工業製品開発。

・通信情報はセンサADCデータ等。

技術キーワード:

WiFi-IC/工業製品グレード/名刺サイズ以下

 

ご相談の背景・課題

今回ご相談いただいたのは、工業用レーザー装置に組み込むセンサー基板の新規開発です。 装置内部のさまざまな状態をセンサーで取得し、そのデータを無線で送り出す—— 一見シンプルに思える要件ですが、これを「名刺サイズ以下」という限られた基板面積に、 WiFi通信機能と工業製品グレードの信頼性を両立させて収めるという条件が加わると、 設計の難度は一気に上がります。

難所は大きく3つありました。1つめは小型化と無線性能のトレードオフです。 基板を小さくするほど部品同士が密集し、WiFiのアンテナまわりに必要な空間や、 ノイズを避けるための距離を確保しにくくなります。アンテナの近くに ノイズ源となる回路やグラウンドパターンがあると、通信が不安定になったり、 通信距離が縮んだりする原因になります。

2つめはセンサのアナログ信号とデジタル無線回路の同居です。 センサから得られる微弱なアナログ信号(ADCで取り込むデータ)は、 WiFiモジュールのような高速デジタル回路が出すノイズの影響を受けやすく、 同じ小さな基板の上に両方を載せると、測定値が乱れるリスクがあります。 アナログとデジタルをどう分離してレイアウトするかが、測定精度を左右します。

3つめは工業製品としての信頼性要件です。 産業機器は、家庭用機器よりも厳しい温度環境や長時間の連続稼働が前提になります。 使用する部品(IC)も、こうした条件に耐える工業グレード品を選ぶ必要があり、 「動けばよい」ではなく「現場で安定して動き続ける」ことが求められました。

アポロ技研の対応・設計の工夫

アポロ技研では、要求仕様を整理する上流の段階から関与し、 「どのICを選ぶか」というスタート地点から設計に入りました。 今回はWiFiモジュールを内蔵したタイプのCPUを採用することで、 無線通信に必要な部品点数を抑え、小型化と機能の両立を図っています。 工業製品グレードのIC選定により、産業機器に求められる信頼性も確保しました。

レイアウト設計では、アナログ信号の経路とデジタル無線回路を意識的に分離し、 センサのADCデータがノイズの影響を受けにくいパターン設計を行いました。 また、限られた基板面積の中でも、WiFiアンテナの性能を損なわないよう、 アンテナ周辺の部品配置やグラウンドの取り方に配慮しています。 「小さくする」ことと「ちゃんと通信する・正しく測る」ことを同時に成立させるための、 回路設計とアートワーク設計(AW基板)の作り込みが、この案件のポイントでした。

さらに、回路設計・AW基板設計だけで終わらせず、 製造から機能評価までを一貫して担当しました。 設計したものが実際に意図どおり動くかを自社で確認し、 評価まで通して見ることで、図面の上だけでなく「現物として成立する」ところまで 責任を持って仕上げています。

成果

要求仕様を満たす、名刺サイズ以下のWiFi内蔵センサー基板を実現しました。 IC選定という最上流から、回路設計・基板設計・製造・機能評価という最終工程までを 一貫してお任せいただけたことで、お客様側で複数の協力会社を取りまとめる手間を抑え、 開発全体の負荷を軽くしながら、量産を見据えた形にまとめることができました。

「小型化したいが無線も信頼性も妥協できない」—— こうした相反する条件が重なる開発こそ、上流から相談できる体制が活きてきます。 同じような工業用機器・無線モジュール搭載基板の小型化でお困りの際は、 構想段階からお気軽にご相談ください。

回路設計
基板設計
製造試作

小型化・無線・信頼性の両立でお困りですか?

工業用機器の基板開発について、構想段階からご相談いただけます。

この事例について相談する


そのお悩み、
アポロ技研に話してみませんか?

アポロ技研でワンランク上の物創りへ!
そのお悩み、アポロ技研に話してみませんか?