クラウド不要、端末側で完結するEdgeAI顔認証システム(Cortex-M7+Edge TPU)
顔認識・認証システム
CPU[Cortex-M7] アクセラレータ『Edge TPU』
ご相談の背景・課題
今回開発したのは、クラウドサーバーに頼らず、端末側(エッジ)だけで 顔の認識・認証を完結させる組み込みシステムです。 顔認証システムはクラウド処理が一般的ですが、ネットワークが使えない環境、 通信遅延を許容できない用途、または個人情報をクラウドに送りたくないという セキュリティ・プライバシーの要件から、 端末側だけで処理を完結させたいというニーズが増えています。
難しさの核心は、組み込み機器の限られたリソースでAI推論を動かすことです。 顔認証に使うディープラーニングのモデルは、 一般的なサーバーやPCでは問題なく動くものの、 消費電力や実装面積が制限される組み込み機器に載せようとすると、 処理能力が桁違いに小さくなります。 「認証の精度・速度」と「組み込み機器としての現実的なリソース」を どう両立させるかが最大の設計課題でした。
加えて、カメラからの映像入力処理、AI推論、認証結果の出力まで、 それぞれのパイプラインをリアルタイムで滞りなく流す ソフトウェア・ハードウェアの協調設計も必要でした。
アポロ技研の対応・設計の工夫
ハードウェアの中核として、CPUにArm Cortex-M7、 AI推論の処理にGoogleが開発したアクセラレータ『Edge TPU』を採用しました。 Edge TPUは低消費電力で高速なAI推論に特化したチップで、 組み込み環境でのディープラーニング処理に適しています。 Cortex-M7はM4などの旧世代と比べてクロック周波数・演算性能が大幅に高く、 顔検出やAI推論前後の処理を効率よく行える組み合わせです。
AI推論モデルは、Edge TPU上で動かすために量子化(モデルの軽量化)と 最適化を行い、認証の精度を落とさずに組み込み機器のリソースに収まる 形に仕上げています。 さらに、回路設計・基板設計・ソフトウェア設計を社内で一貫して担当することで、 ハードウェアとソフトウェアの境界で起きる問題(タイミング・バス帯域・電源ノイズ等)を 早期に発見・解決できました。
成果
クラウドへの通信なしに、端末単体で顔認証を完結させるシステムを実現しました。 認証処理がすべてエッジ側で完結するため、 ネットワーク障害時でも動作し続け、通信遅延もなく、 顔画像や個人情報がクラウドに送られないプライバシー配慮の構成になっています。
EdgeAIを使った組み込み機器の開発は、 AIの知識だけでも、組み込みハードウェアの知識だけでも成立しません。 両方を持つエンジニアが揃っているアポロ技研だからこそ、 このような開発をワンストップでお受けできます。 「端末側でAI処理を完結させたい」「クラウドなしの認証システムを作りたい」 という構想段階からご相談ください。










